あ め だ ま 図 書 館

読んだ本を紹介!本の世界へようそこ!

『推し、燃ゆ』 宇佐見りん

ホロライブ所属のVtuber儒風体らでんの

12月の推薦図書ということで手に取った本作

 

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まず、私が本屋や古本屋で見かけても

この本を手に取ることなかったであろう。

 

気にならないものほど、

実は知らなかった世界がそこにあるのでは

と、しかたない。

推薦するのであれば読むしかあるまい。

 

読み終わって感じることとしては

推しは「アクセサリーやバッグ」ではなく

背骨」なのだなと。

私は所謂ゆとり世代(ミレニアム世代)なのだが、

『推し、燃ゆ』からZ世代の青春を味わった気がした。

私も好きな金原ひとみが最後に解説してくださっていたのだが

コミュニティ、家族の体系の変化について触れられおり、

この話も私の中の感じていた言葉になっていなかったものが腑に落ちた気がした。

  •  

自分は生まれて初めて自分より年下の小説家の作品を読んだのかとしみじみ。

 

 

-あらすじ-

本作は、タイトルの通り

推しているアイドルグループの1人が、

ファンを殴って、燃えるところから始まる。

「推しは私の背骨だ。」

推しを解釈することに心血を注ぐ、

主人公の高校2年生のあかりのお話である。

推しを持つ全ての人たちよ。

準備はできているだろうか?

 

-宇佐見りん-

1999年静岡県沼津市産まれ

2019年『かか』にて文藝賞を受賞しデビュー

   三島由紀夫賞を最年少で受賞

2020年本作『推し、燃ゆ』にて芥川龍之介賞受賞

 

 

 

----ネタバレ注意----

 

 

 

主人公あかりがバイトも上手くできない、

勉強も上手くできない、と描かれているのが

すごく引っかかった。

「やらないんじゃない、できない」

しかし、あかりは推し関連のファイリングは

的確に綺麗に整理されているし、

ブログに至っては文章からも多くの読者がいることからも、

根は真面目な、賢さを感じずにはいられない。

姉と比べて、他の同級生と比べられてと

彼女はずてに「できない」と

生きることに諦めてしまっている中で

「全身全霊を打ち込めることが、

   わたしにもあるという事実を

                              推しが教えてくれた」

セピア色の世界が彼に出会いカラフルに色づいた的なそういうことが

身近な人じゃなく、「推し」ってことなのかなと

思う。

 

私には、背骨たらしめる

推しのような存在はいない。

私を分解していけば

桜庭一樹」「CLAMP」「沢城みゆき」だの

構成としてのパーツになっているが

「推し」とは好きとかとは

また違う異なるものである気がした。

 

解散後の推しのマンションを

遠くから眺めるシーンではあかりは、

窓からでてくる洗濯をする女の人に睨まれ、

足早に立ち去っているシーンも

特に印象的でした。

 

 

-余談-

 

最近、嫁の影響で「produce101Japan」

通称「日プ」を毎週みていた。

日本全国から投票で101人の候補者から11人を

争う番組となっている。

番組の投票システムもよくできており、

最初は101人から11人を投票し、最終的には

20人から1人を投票する。

推しを決めてあなたの手でデビューさせてと

参加型のものとなっていた。

夢見る少女たちの頑張る姿や、やり遂げた姿は

人の心を動かして、

夢見る少女同士て励まし合う姿は

誰にも落ちてほしくないとすら感じる。

私の推しは田中琴ちゃんだ。

(推し、燃ゆを読んだ私からすればそれは推しになっていないのだが、投票した子)

テレビ番組としての構成になっているので

熱い展開やわかりやすいシーン、顔面偏差値の高い子がよく映るのだが、

彼女の直向きに頑張る姿は取り上げられることは少ないのだが、

怠け者の自分発起させるような熱いものを感じた。

彼女は結論デビューできなかったのだが

直向きに頑張る彼女をいつかメディアで見ることになるのはそう時間がかからないことだろうと思っている。

 

 

 

 

『夜は短し、歩けよ乙女』 森見登美彦

またしても名作です。

 

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まず、文体が独特で、森見登美彦の世界に張り込んでしまったような変わった体験をしました。

 

間違いなく京都に行きたくなる作品です。

 

なんですかね?京都独特の世界観というか、

面白おかしい爽快な街、「鴨川ホルモー」とか

京都ってなんでこんなに魅力が詰まっているのでしょうか。

 

読み終わって、森見登美彦を調べるとそこには

頭の中で想像していた主人公(先輩)の姿があります。

 

 

 

森見登美彦

1979年奈良県生まれ

2003年京都大学在学中に日本ファンタジーノベル大賞太陽の塔で受賞しデビュー

「夜は短し、歩けよ乙女」は2006年に山本周五郎賞を受賞し、

2007年本屋大賞2位に選定されている。

 

2024年1月22日にシャーロック・ホームズの凱旋」の刊行が4年ぶりの新作となる。

天から与えられた才能はどこへ消えた!?」ヴィクトリア朝京都、寺町通221B。名探偵シャーロック・ホームズは泥沼のスランプ中!? 誰も見たことがないホームズの物語

ヴィクトリア朝京都って!?笑

楽しみです笑

 

 

 

ーーーーネタバレ注意ーーーー

 

 

 

私は、京都河原町に1週間ほぼ徹夜で過ごした血塗られた経験がありまして、

「黒髪の乙女」が東堂さんと出会い、李白と飲み比べをした、川沿いの裏通りで1日20本はタバコを吹かしていました。

仕事でトラブルがあり昼夜現場に

ホテルに帰り寝る時間もなく、

張り付いてました。

多分あの時労働基準局は春の桜と共に夢うつつだったのでしょう

あの血塗られた地獄でそんな壮絶な1夜があったとは。

 

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読んでいた感じたのは場所の風景が異様に浮かぶなと言うところです。

私は、京都大学にも下鴨神社にも行ったことがないのですが読み終わって頭の中で場所のイメージが鮮明に湧き、調べると想像通りの風景が並んでいました。

独特の世界観をつくれるのはこういうところなのかなと。

 

読んでいて捻くれた男だなと「先輩」こと主人公に思うのだが、どこか共感できて、大学生ってこんなだったよなーと思い出す。

ここまで屁理屈の天才ではないのだけど、

森見登美彦の言葉に表すとこういうことだろうなと。

 

京都大学独特の面白さは昔から続くこれが伝統というやつなのだろう。

10年くらい前、京都の大学に行った友達に、

「学校に認められていないサークルが

    サークルの部屋を1室占拠して

  夜な夜な怪しげな夜会を開いている」

とか、

学生寮に住まう、

 先輩の先輩の代からいる仙人がいる」

とか聞いたことがある。

これが噂のようなほんとの話なんだよと語る友達も異世界に迷い込んだようなキラキラした目で語っていたのを思い出した。

 

「夜は短し、歩けよ乙女」で検索すると後ろに「おもしろくない」とでてくる。

感想見てみると森見登美彦の世界に馴染めずに去っていくようだ。

 

私は上手く世界迷い込むことに成功したわけだが

あなたは、どうだろうか?

 

 

 

『空中ブランコ』 奥田英朗

当時の超話題作

ようやく読みましたので

語っていきたいと思います。

 

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心がスッと軽くなるようなそんな感覚を感じる

1冊です。

これが本当に気持ちいい。

 

 

それぞれが抱える(心の)問題を、

5歳児のような心を持つ医学博士伊良部一郎の

出会いで解決していく短編集です!

 

この伊良部が本当におもしろい。。。

子供と同じように思いついたら即行動。

躊躇がない。

 

この作品はドラマ、アニメにもなっているので、

気になったけど本は重たいとい思った方は

そちらでも楽しめますので、是非!

ドラマの主演は阿部寛だそうです。

 

直木賞受賞作品なのですが、

実はシリーズがありこの本は

2作目だったようですが、

すんなり問題なく読むことができました。

 

積み本がなくなったら、

1作目「イン・ザ・プール

3作目「町長選挙

4作目「コメンテーター」

読んでいきたいとお思います!

 

 

突然ですが

私は仕事を2ヶ月休んだことがあります。

働きすぎによる軽いうつ症状だったのですが、

普段から仕事による徹夜続きで、

毎日眠たいのですが

いざ布団に入ると眠れない。

少しすると、仕事でさっと判断ができなく

なってきていること自覚してましたが、

明らかに様子がおかしいことを妻が察知し、

精神科医へ連れていかれました。

 

重なる睡眠不足が原因で

気分が落ちていた程度ですんでいたので

しっかり寝て、仕事を一時忘れたら

すぐに復活しましたが、

私は比較的楽観的なので

いわゆる心の病とは無縁だと

思っていました。

 

そんな私だからなのか、

「心がスッと軽くなる瞬間」ってものが

本当に気持ちよかった。

 

 

 

ーーーーー内容ネタバレ注意ーーーー

 

 

人それぞれ何か抱えて生きているわけで

その原因を人のせいにすることもあるわけです。

 

空中ブランコ」では、

サーカスのエース公平が突然空中ブランコ

ミスを重ねてしまうところから始まります。

公平がミスを重ねているには

原因がもちろんあるわけですが

空中ブランコはキャッチャーと呼ばれる、

つかんでくれる側の存在があり、

彼を信じることができず、

無意識的に体が縮こまってしまっていたのでした。

公平は、原因がわかるまでキャッチャーが

自分を陥れようとしているのだと

人のせいにするわけです。

この「人のせい」ってところが刺さりすぎて辛い。

 

「私は精一杯やっているのに、

         なんでこんなことになるんだ!」

 

「あの人がもっとしっかりやってくれれば!」

 

日常で1日1回は考えてしまう。

自分を客観的にしっかり見つめなくては。。。

 

キャッチャーの内田と公平が初めて会話するところが

最後に登場するのですが、

公平目線での内田しか見えてきていなかったので

意地悪そうなムキムキの大柄男を

イメージしていたのですが、

最後で渡辺謙に変わりました。

 

 

他の話もすごく面白かったです。

 

ハリネズミ

   先端恐怖症のヤクザの話

「義父のヅラ」

   妻の父親のカツラを投げ捨てたい男

「ホットコーナー」

   投げられなくなったプロ野球選手

「女流作家」

   同じものを書いている気がする女作家

 

どれも面白かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイスキーのあれこれ

昨日に続き、ウイスキーについて本を読んできたのでご紹介したいと思います。

 

ウイスキーを趣味にする』 CROSSROAD LAB

 

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1.ウイスキはもともと透明?

 実はウイスキーは熟成(樽に入れる前)は

 無職透明なんだそう。

 シェリー樽やバーボン樽、ワイン樽に入れて

 熟成することであの琥珀になるんだそうだ。

 熟成にはおおよそ最低で3年されている。

 7年とか14年とか30年とか熟成した期間の

 記載のあるウイスキーと別で年数の記載の無い

 ウイスキーノンエイジウイスキーと呼ばれ、

 長く熟成したものと若いもの等ウイスキー

 ブレンドしたブレンデッドウイスキーのこと。

 「響」「山﨑」「白州」「余市」など

 

2.ウイスキーは着色されている?

 「色の濃いものは長く熟成されている」

   これは間違いで、樽の種類により変わる。

 メジャーウイスキーは着色されていることが

 多ようです。

 着色するのは味を同じにする為に、

 原酒をブレンドした時に色がまちまちになって

 しまうので、それを整えている。

 

3.偽造ウイスキー

 空ビンに異なるウイスキーをいれて、 

 メルカリで販売されていたことがある。

 他にも自社ブランドのモルトウイスキー

 販売していたが倒産。

 その売れ筋のウイスキーを調べてみると

 安くアイリッシュウイスキー

 数滴別のウイスキーを混ぜで

 販売していたことがわかったなど。

 味を覚えるまではそこそこのウイスキー

 味覚を鍛える必要がありそう。

 

いかがったでしょうか?

正直ウイスキーを本気で語るのは難しいのだろうなと率直な本の感想です。

そのウイスキーのバックグラウンドを知って

飲んで感じる的なことが随所に書かれていましたが、

あまり、その辺りは語られていないなという印象です。

 

まあ、まずわかったことはたくさん飲んでいくことですかね!

筆者は酒を飲んで記憶を飛ばしてトイレで寝ることがあるのですが、ここまでならない程度に

たくさん飲んでみようと思います。

 

ウイスキーって知ってますか?

ウイスキーを趣味にする』

 CROSSROAD 

 

来週末ある映画の影響で、

ウイスキー会を行うことになったので、

ウイスキーの知識を仕入れました。

 

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男が皆憧れるダンディを手にする為には

必須項目でしょう。

 

ウイスキーを知らない人にも説明できるように

基礎知識的な部分をまとめてみます。

自分がこそっとバーで恥をかかないように、

見るのが主な目的なのは内緒です。

 

ちなみに筆者が1番好きなウイスキーは、

「ワイルドターキー」です。

安いので家で楽しく飲めるかつ、鼻を抜ける感じが1番心地いいです。

 

【そもそもウイスキーとは?】

 穀物を原料とした蒸留酒のこと

 2〜3回蒸留させて、樽にいれて

 熟成させて造られたお酒。

 

 後天的味覚(アクワイアード・テイスト)で、

   初めは苦くても経験を重なることで

   美味しく感じるようになります。

 コーヒーやビールと同じです。

 

【基本の種類】

モルトウイスキー

 発芽大麦(モルト)を原料に

 単式蒸留(ポットスチルを正直)したもの

 ※熟成の樽も蒸留所により異なる

 「山崎」「白州」(高価)

・グレーンウイスキー

 モルト以外(コーン、大麦、小麦、ラキ麦等)の

 穀物原料を連続式蒸留機で造られたもの(安価)

 代表「知多」

ブレンデッドウイスキー

 モルトウイスキーとグレーンウイスキー

 ブレンドして造られたもの

 代表「響」

 

この基本の種類とは別に地域で名前が変わる

 

【世界5代ウイスキー

・ジャパニーズウイスキー(日本)
・スコッチウイスキー(スコットランド(イギリス))

   「ジェムソン」「ジョニーフォーカー」

 「ホワイトホース」

アメリカンウイスキー(アメリカ)

 「ワイルドターキー」「アーリータイムズ」「ジャックダニエル」「ジムビーム」「I.W.ハーパー」「メーカーズマーク」

・カナディアンウイスキー(カナダ)

   「カナディアンクラブ」

アイリッシュウイスキー(アイルランド)

   「ジェムソン」「バスカー」

【その他の国のウイスキー

・アムルット(インド)
カバラン蒸留所(台湾)

 

ちなみになのですが、

ジャパニーズウイスキーが世界的に人気が出ているそうです。

日本にあるウイスキーを使っている場所(蒸留所)は年々増えているようで現在80〜90箇所ほどあるようです。

ジャパニーズウイスキーが定義されたのも

2008年ごろと若くこれから大きくなっていくので

この機会に趣味にしたら歳をとった時に

あの時飲んだウイスキー幻のウイスキーとなって昔よく飲んでたよとか語れちゃうかもしれません。

今幻のウイスキー「軽井沢」

オークションで1,400万円で落札されたそうです。

 

【飲み方】

 

・ストレート

 基本はストレート(常温・氷無し)

    で飲むように造られている

 冷やすとフレーバーや甘さが抑えられ、

 苦味が前面に出てくることがある

 アルコール強いと感じたならば水を足す

 

・ロック(オンザロック)

   氷入れる・溶かしながら変化を楽しむ

 濃ければ水を足す

 

・水割り

 ウイスキーと水を1:3で割るのが基本

 度数が異なるので決まりはない、

 好みで水を足す

 ウイスキーと水を1:1にしたものを

 ワイスアップと呼ぶ

 水を入れると香りが立つ、

 ウイスキーの本来の味が分かりやすい。

 蒸留所のブレンダー(配合する人)もこれで

 味を確かめることが多い。

 

ハイボール

 ウイスキーと炭酸水を1:3で割るのが基本

 みんな大好き

 

【他のマニア的飲み方】

・神戸ハイボール

 あえて氷を使わずに、

 冷やしたグラスに冷やしたウイスキーを注ぎ、

 炭酸水を注ぐ。

 氷がないので最後まで味の濃いハイボール

 楽しめる

・ミスト

 クラッシュアイスウイスキーを注ぐ。

 氷がすぐに溶けるので1口ごとに味の変化を

 楽しめる

ウイスキーフロート

 氷のいれたグラスに水を入れ、

 上からスプーンに注いだウイスキーを足らし、

 混ざらないように飲んでいく

・ホットウイスキー

 ウイスキーをお湯割る

 

今回は基礎編ということでここまでで。

 

次回は自分が気になったところをつまみ食いで、

紹介していこうと思います。

 

 

 

 

 

『ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者』 松坂屋美術館

すみません、皆さんを読書の道へ、

面白い本を紹介する本ブログの本題からすこしだけ外れます。

 

しかし、またこれも読書の延長。

読書で見つけた面白い!をいざ味わってやろうじゃないの!

 

待ちに待ったミュシャが今日から始まりましたので

名古屋松坂屋美術館へ行ってきました!

 

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本ブログ1記事目の紹介本、

『目の見えない白鳥さんとアートを見に行く』にて

目の見えない白鳥さんが美術館にはまったきっかけになった、

名古屋 松坂屋美術館へ。

 

 

この展示は実は絵画だけでない

マルチ・アーティストの先駆者であった

ミュシャをテーマに

日本初来日92点を含む、

全169点の展示がされている。

 

この日に備えてミュシャについて調べ倒した筆者。

それでも新たな発見と知識で得た現物を目の当たりにして、心奪われました!!

 

過去に1、2回は美術館に行ったことがあるが、

知識も乏しく、周りの発する空気に飲み込まれ、

邪魔にならないようにしないと。とか、

恥ずかしいこと喋ってないよね?とか

空気を読むことにに必死で絵に全力集中できず、

なんか綺麗な絵だったけど、うん。。。

と正直あまり楽しめなかった。

 

だが今回は違う、ミュシャを私より知っている人がいるのなら教えてくれ!と自信に満ちた状態であったのがよかったのか

他のことを気にすることなく、ミュシャの作品にのめり込めた。

 

美術を感じることは自由なんだ!と教わったが

過去の経験からと知識欲が勝ってしまい

色々調べてからの参戦となりました。

 

 

美術、おもしろいじゃないの!!

 

本展示は映像作品を除く展示は写真撮影OKとのことだったので、

自分が「よかった。。。」と思った箇所を

写真付きで語っていこうと思います!

 

 

これから行かれるって同志の方はそっと閉じで、

行かれたら語り合いましょう!

 

 

あ、その前にミュシャって誰ぞや?との方に

前日まとめました、ミュシャの記事を是非

ご覧ください!

 

 

lollypoppit-blog.hatenablog.com

 

 

①代表作サラ・ベルナードの舞台ポスター

 

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ミュシャ出世作となる『ジスモンダ』から、

有名作『椿姫』、

最後のポスター『ハムレット』などなど

当時パリの街に飾られていたものが並ぶ

贅沢な空間が広がっていた。

本でポスターのサイズを知ってはいたが

実際見ると声が出た。

圧巻。

細かく見ていくと年代が新しくなるにつれて、

書き込みの細かさや、

当時リトグラフという

印刷技術で作られたポスターのせいなのか、

色味が本と少し違う?と

本で見た作品との若干の色による

雰囲気の差を感じる。

他にも色々感じていた違いや、

年代を並べて比べることによる気付きなど

面白さを感じた。

リアルってすごいやん。。。

 

②1番好きだと思った作品『黄道十二宮

 

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あれ?思ったより小さい。

12星座が背景に描かれている装飾の細かさから、

もう、2回りほど大きいと勘違いしていた。

それもそのはず、もともとカレンダーとして

制作されていたのだから、

部屋の壁に貼れるベストなサイズを考えると

このサイズであろう。

また、

あれ?この下側に書いてある部分ないじゃん。

調べてみるとこの作品は当時も人気が高く、

カレンダーのバージョンやカレンダー、

装飾パネルなどなど

少なくとも9種類バリエーションがあるそうだ。

また、

妻が自分の星座の乙女座が気持ち悪いと。

これも諸説ありそうではあるが

フリーメイソンであったミュシャ

エジプト風に描いたのではとのことだった。

 

 

③二番目に好きな作品『月光』

 

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他の作品に比べて色彩が暗い。

他の作品は華麗で美しいと感じるのだが、

この作品はどこかミステリアス。

この作品は『四つの星』の4枚の絵の1枚である。

四つの星はミュシャが手がけた、

装飾パネルの最後のシリーズ。

月光を女性の肌を照らす光で表現されている。

ミュシャは他の作家に比べて秘密主義で多くを語っていないそうだ。

そんなミュシャの謎めいた部分というのが

少し垣間見えているのだろうか。

展示は4枚のうちの2枚しかなかったが

2番目に好きだと思っていたものを見れて

運命的なものを感じてしまう。

展示のない2枚も含めて、

4枚並べた姿をいつか見てみたい。

 

④知らなかったこと

 

また、本やYouTube、ネット記事にも

見つけられなかった

ミュシャの学生時代や美術館アカデミー時代、

いわゆる売れる前に描かれたの

素描や手帳なんてのも展示がされていた。

中でも面白かったのは、

初恋の相手を思って書いた

頭文字Jのイニシャルモチーフのデザイン画

なんてものがあった。

結婚も遅かったし、

実は女性を苦手に思っている書かれてるけど、

めっちゃロマンチストなんじゃん!

これは是非皆さんにも展示会場で見てほしい!

 

 

トータルとして大満足である。

 

他にも本の挿絵やミュシャデザインした商品のパッケージ、アクセサリー、銅像などなど

面白いと感じることはたくさんあるのだが

これくらいにしておこう。

 

 

本をきっかけで、新しい世界へ一歩踏み入れることができた。

本を読まなければ私はここには来れていなかっただろう。

 

また、この訪問により、

フリーメイソン

ミュシャと同じ時代を生きたいゴーギャンゴッホ

ミュシャの作品の他の作品の展示がある堺アルフォンス・ミュシャ博物館

名古屋市美術館で始まるガウディとサクラダファミリア展

ミュシャを死に追いやったナチスドイツ

スラブ民族などなど

新しい世界の扉を見つけることができた。

 

ワクワクが止まらない!

 

 

『都会のカセキ』 真野ろか

 今日も今日とて本の世界と

ネットの大海原を泳ぎ回る筆者だが、

ネットの大海原には時に意図せず、

とんでもないものが落ちていたりするものだ。

 

ちばてつや賞ヤング部門第89回準優秀新人賞作品
『都会のカセキ』

 

 

 

2分もかからずに読めるので是非、

日常をなんとなく暮らす社会の奴隷の同士の方々に読んで欲しい。

 

 

 

こんなに心に刺さって、心温まる42ページの漫画は久しぶりだ。

 

自分の最近のワクワクする気持ちがまた、

エンジンに石炭燃料をぶち込まれたように

轟音を上げて加速する。

 

私の仕事は、正直繁忙期になるととんでもない破滅的な生活となる。

漫画ゾン100やYouTubeでみる都会のブラック企業社畜さながらに

9時に出社して朝の5時まで働き、朝9時に出社する。

まさに仕事して徹夜して一休みして仕事して、

来る日も仕事、仕事、仕事。

仕事の中身は正直面白いのだが、仕事だけをしていると自分には何もないひどく社会に取り残されているような虚しさを感じることがある。

 

夜仕事を遠方で朝5時に終え、

始発の新幹線を待つ。

4時間後に始まる仕事を考え、

缶コーヒーを片手に

 

「こんなところでこんな時間に何をしてるだろうか。」

 

インスタグラムで10時間前に更新された、

結婚した友達の子供の無邪気に遊ぶ写真、

彼女と行ったのであろう友達の

おしゃれなカフェでのコーヒーとケーキの写真を眺める。

 

私の仕事はいつかP.A.WORKSの仕事シリーズにとりあげられる題材になると信じているし、面白い仕事だが、それでもどうしても顔を出す虚無感。

 

ようやく訪れた閑散期に、

私はあるきっかけで1冊の本を手に取った。

学生時代は授業中、先生の声をラジオに、小説を読み、帰宅すれば漫画に齧り付いていたが、

もう10年も前だ。

最近本を読んでも、

お金だの、生産性だの、資格のための参考書だのだ。

 

手に取った本は、

初めて書いたこのブログの記事の本なのだが、

この漫画のサラリーマンのようにある1人との出会いがきっかけだった。

 

「探さないと見逃しちゃうでしょ?

   それにほら 探してたら

     思ってたのと違くても

       意外と近くに良いコトあるかも」

 

社会人になり、昔好きだったゲームや楽器を弾いてみても

「これが自分の人生の何になるんだろう。」

ゲームはクリアせずにゲオに売りに出し、楽器もクローゼットの中に眠った。

 

そんな自分は「本なんて...」と

長らく読んでいなかったが

そんなに楽しそうにしてるなら

まあ、読んでみるかと思い、

本を手に取り、世界が広がった。

 

 

さて今日はどんなものを見つけられるだろうか

私は今ワクワクしている