今年のお盆に下鴨神社で毎年行われる
下鴨神社古本市に行こう。と
森見好き達を集めているので森見登美彦を読み進める。
むかし読んだことと、アニメを見た記憶があるものの全くもって覚えていない。
本を読んで感想を書くとこれが少し記憶に定着するというところがいいところで、
人に勧めようと読んで書くと素直に自分が
いいと思ったところもわかってくる。
・・・気がする。
『四畳半神話大系』
「夜は短し、恋せよ乙女」より、
面白いと思った。
たまに考える。
大学生のあの時に戻ったら
人生は違っていたのだろうか。
多少なりとも変わっていることはあるのであろうが、
あめだまという人間は戻ってもされど、
あめだまという人間であるので、
大きくは変わらないのであろう。
大学時代あめだまは「放送部」「軽音部」なる、
怪しげな集団のどちらに所属しようかと
悩んだことがある。
結果として新入生歓迎会で先輩からの圧力で
「クリスタルカイザー」を
アニメの必殺技みたいに言うという
大学生の悪しき伝統に心が冷え切り、
「放送部」からフェイドアウトし、
「軽音部」という薔薇色の大学生活を求めて
4年間を過ごした。
ことの時、あの必殺技「クリスタルカイザー」が
なければ、
「放送部」に所属にも長く所属し、
入学式、卒業式、学園祭で司会を務める
大役を果たしていたかもしれない。
けれど、それでもどこか変わらないものに
収束していたであろう。
あめだま的評価★★★★☆(4/5)
『四畳半神話大系』
初出版:2005年1月5日
著者:森見登美彦
1979年奈良県生まれ
2003年京都大学在学中に日本ファンタジーノベル大賞を「太陽の塔」で受賞しデビュー
「夜は短し、歩けよ乙女」は2006年に山本周五郎賞を受賞し、
2007年本屋大賞2位に選定されている。
2024年1月22日に「シャーロック・ホームズの凱旋」の刊行が4年ぶりの新作となる。
-あらすじ-
「わたし」は冴えない大学3回生。
バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、
現実はほど遠い。
悪友の小津には振り回され、
謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、
孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。
いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!
4つの並行世界で繰り広げられる、
滅法おかしくて、
ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。
-ネタバレ有りあめだま的感想-
〜繰り返される物語〜
大学3年生の阿呆な繰り返される日々。
繰り返される世界で、参加していなかった事に
参加していたり、謎の出来事の理由が別の
世界でわかったり。
ただしかし、「わたし」の大学3年生は、
繰り返しても同じように阿呆な無意味な事に
割かれて、結末は同じところに収束している。
あめだまも社会人で過ごしながら
大学のあの時に戻ったら〜と考えることが
妄想的によくあるのですが、
戻っても似たり寄ったりの人生を
歩むことだろう。
過去に戻ると言う意味のない妄想に
取り憑かれるだけ無駄なことだ。
阿呆な大学3年生の日々が情景浮かぶきれいな文章で「わたし」が語られていて、
読みやすく、やはり京都に行きたくなる。
最近は仕事でバタバタと多忙が私のことを愛して離してもらえない日々が続いている。
お盆には多忙を突き放して京都に遊びに行くことを切に願う。