あ め だ ま 図 書 館

読んだ本を紹介!本の世界へようそこ!

『コンビニ人間』 村田沙耶香

Kindle Unlimitedの中にあったので出張に向かう

新幹線の中で読んだ。

最近本屋でもインスタでも見かけ気になっていた。

読んでいる新幹線では広島の方面から横浜まで

高校生が修学旅行にうかれ動物のように騒いでいた。

人間は高尚にとりつくろい地球の頂点に立っているが如く動いているが、されで動物だ。

 


コンビニ人間

 

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私たちは「普通の人」を演じ、

社会から排除されないように

「普通の人」を演じたいる時がある。

主人公の人間性が奇妙に飛んでいてまさに

コンビニ人間だ。

 

幼稚園の頃、公園で青い綺麗な小鳥が死んでいた。

「かわいそう...これどうしよう....」と他の子達は泣いていた。

私は素早く小鳥を掌の上に乗せて、ベンチで雑談する母の元は持って行った。

私は、「これ、食べよう」と言った。

「お父さん、焼き鳥好きだから、今日、これを焼いて食べよう」

母はギョッとして、懸命に、

「いい、小鳥さんは小さくて、かわいいでしょう? あっちでお墓を作って、皆でお花をお供えしてあげようね」と言って.....

その辺の花の茎を引きちぎって殺している。

「綺麗なお花。きっと小鳥さんも喜ぶよ」などと言っている光景が頭がおかしいように見えた。

 

普通の人間とは?人間の本能とは?

今読んでいる朝井リョウの「生欲」と

相まって、

世界からはみ出た人に対しての社会、

普通でないことに憧れる一般人として

普通の人としてでなく、

本当に私の中にある欲望とはなんだろうと

考えてしまう作品になってます。

また、文学としても素晴らしい小説だと

ただ本を読むだけの自分でも感じられる

作品でした。

 

あめだま的評価★★★★☆(4/5)

 

 

コンビニ人間

初出版:2018年9月20日

第155回芥川賞受賞

 

 

著者:村田沙耶香

1979年千葉県生まれ。

玉川大学文学部芸術学科芸術文化コース卒業。

2003年『授乳』で第46回群像新人文学賞優秀作受賞。

2009年『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞受賞。

2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第26回三島由紀夫賞受賞。

2016年「コンビニ人間」で第155回芥川賞受賞。

他の著書に『マウス』『殺人出産』『消滅世界』『地球星人』など。

 

 

 

 

 

 

-あらすじ-

コンビニ人間」として

生まれ変わってから19年間、

コンビニでアルバイトとして

働き続けてきた主人公・恵子。

異物を「正常化」する場所の一部であることに

満足を感じつつ、

家族や友人の詮索の目から逃れるために、

恵子はコンビニをクビになった白羽さんとの

歪な共同生活を始めるのだった……。

 

 

 

 


-ネタバレ有りあめだま的感想-

 

 

 

①普通の人とは

 あめだまは無意識のうちに恋をし、結婚して、

 待遇のいいところに就職して生活のため、

 一円でも多くお金を稼ごうと刷り込まれ、

 生きてきた。

 そのことになんら疑問を抱くことなく、

 生きてきた。

 それが当たり前だと思っている。

 30を超えてコンビニ店員と聞けば、

 それは人生に失敗した哀れな人と

 認識してしまう。

 けれど、普通の人とはなんだろうか。

 妻から自分の喋る姿が父と似ていると

 言われたことがある。

 私は無意識のうちに父を普通の人として

 真似して生きているのではないだろうか。

 では、はたして父は普通の人となのだろうか。

 私が普通の人を演じているのか、

 根っからの普通の人のなのか。

 あめだまの中にある本能的な部分に従えて

 行きたいけているのだろうか。

 普通の人に治りたくないという反面、

 後ろ指を刺されたくないと思い、

 やっぱり普通の人なのだろうなと。


②全てを切り捨てる

 主人公の恵子は幼い頃から自分が他の人と

 違う人間であることを認識し、

 コンビニ店員として生まれ変わる。

 社会の暗黙のルールみたいな部分、

 人間の欲みたいな部分を

 理解することができず、

 コンビニ店員として決められた事を

 決められたように行えるわかりやすいルール

 社会から除外されずに社会の歯車になることに

 普通の人として安心して生きていける。

 

 「この世界は異物を許さない」

 「真っ向から社会と戦い、自由を獲得する為に

 一生を捧げる方が、多分苦しみに対して

 誠実なのだと思います」

 「いろんなことがどうでもいいんです。

 特に自分の意思がないので

 ムラの方針に従うのも平気だということだけ」

 「気持ち悪い。お前なんか、人間じゃない」

 だからさっきからそう言ってるのに。

 

 人間としてはみ出た彼女は人間として

 合理的に生きている。

 確かに全てを省いて仕舞えば、人生なんて

 単純で簡単なものかもしれない。

 私たちは何に躍起になっているのだろうか。

 そこにある幸せと苦労を天秤にかけて

 釣り合うように、

 幸せが重くなるように願って生きている。

 苦しい労働と書いて苦労。

 苦労を可能な限り省いた合理的に生きること。

 こんなことを考えてしまう。

 

 

この本を読んで、

少し世界の見方が変わったなと思う。

今まで何も見ていなかったがコンビニ店員に目が行くようになったし、

自分が合理的に動けているのだろうかとか、

この人の入って欲しくないところに

知らない間に入ってしまっていないだろうかとか。

今まで当たり前、普通と思うことに、

普通という概念を捨てて接していきたい。