村上春樹ってなぜか、食べず嫌いというか、
熱狂的な人たちがいると天邪鬼的に
遠ざけてしまっていたので、
そんなのでは、ダメだとかからとして
本作を手に取った。
『女のいない男たち』
読み終わって、失敗したなと思った。
大作家村上春樹との出会いが本作ではないなと。
「女のいない男たち」ではタイトルの通り様々な女を無くした男たちが描かれている。
本当に申し訳ないし、
自分にはまだ早かったなと、
自分の実力不足だけなのだが、
正直な感想として
国語の授業の現代文を読んでいる感覚だった。
話はすごく面白い、さっと理解ができれば
大変に面白いのだろうが、
あめだまの国語力では、理解するまでに
時間がかかり、本を読むだけでは
雰囲気しか掴めず、
置いていかれてしまった。
そんな私でも「イエスタデー」「木野」は、
大変に面白かった。
私には妻がおり、若くして結婚したが
結婚までに女のいない男を深く味わったし、
結婚してからというもの、いつ女のいない男に
なってしまうかわからない。
そんなことを考える作品になっている。
あめだま的評価★★☆☆☆(2/5)
『女いない男たち』
初出版:2014年4月18日
著者:村上春樹
1949年1月12日京都に生まれ
兵庫県西宮市・芦屋市にて育つ
1979年30歳で「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しデビュー
1987年38歳で「ノルウェーの森」で
2009年で1000万部を超えるベストセラーを
きっかけに村上春樹ブームが起こる
本作は村上春樹65歳の作品である
-短編一覧-
「ドライブ・マイ・カー」
妻を亡くした俳優と専属ドライバー女の話
※こちらは映画になっている
「イエスタデー」
バイト先の東京育ちの関西弁の浪人生の話
「独立器官」
女たらしの美容整形外科医の話
「シェラザード」
外に出られない男の
性交する度に不思議な話をしてくれる女の話
「木野」
バー木野のマスターと謎の男カミタの話
「女のいない男たち」
14歳の時の彼女が自殺した連絡が来た話
-ネタバレ有りあめだま的感想-
①「イエスタデー」
すんなり理解できたと思えた唯一の作品だ。
彼女を置いて旅立った木樽。
私の大学時代に近い思いをしたことがあり、
その時のことを思い出した。
木樽は変なやつだが、そこに惹かれる気持ちが
すこぶるわかる。
わたしは「普通」の人間でありどこか「特別」
になりたいみたいな部分を持っていつつ
いざ見つかった「特別」って部分を
「変な」になっている気がしてひた隠そうと
する自分がいる。
そこを超えた先にいる人に強く惹かれるのだ。
それが本作の木樽であり、わたしの昔好いた
女がそれだった。
私の手の中にすっぽりも収まりきるような
人間ではないのだ。
しかしそこに別れでもないし、
悲しみでもなく
憧れみたいな部分で
愛し続けることごできるし、
他の人を好きになることができる気がする。
②「独立器官」
女たらし整形外科渡会が本気で人妻を愛して
しまって死ぬ話。
2人、3人ガールフレンドを持つことが
当たり前だった渡会が年下の人妻に
深く恋をしてしまう。
アウシュヴィッツ収容所の本を読んで
「私とはいったいなにものだろうとって、
ここのところよく考えるんです」
そこから拒食症になり、
死んでしまったことを青年から聞いて知る。
ここをひつこく問いかけてくるのだが、
「ナーバスになっとるよー」としか
読み解けていない。
いわば失恋で死んだ男なのだが
「辛い。こっちにきてよ。見捨てないで。」
を何か別のことで置き換えて書いて
あるんだろうなーって。その辺がうまく
繋がらなくて難解文章を解読している
気持ちになった。
ラストでは渡会の秘書の青年から。。。。
いや、読むのに疲れて考察する元気が
なくなってきました。
すみませんが、今の私が本作を語るのは、
火事現場の野次馬、ネットニュースの
トピックを読んでの感想程度にしか
ならないだろう。
次読もうと思っているの「風の歌を聴け」
とかしかるべき、文学を超えたのちに
再び読む未来の私に託そうと思います。