目の見えない人がアートを見る⁇
どうやって⁇
そんな疑問から読み始めた本作
著者の川内有緒さんの日常を切り取ったような作品。
「知らない人と繋がりたいな。旅行に行きたい!」
「美術館で感じることは自由なんだ!
ピカソ作品を見て下手くそな絵と思うのも別にいいんだ。」
読み終わって、幸せな気持ちと、新しい世界の扉を開いた気持ちで溢れた。
美術館には何度か言ったことはあるがさらっと見てモネの絵好きだなとかその程度であったが
ちょっと美術館行ってみますか!誰か一緒に行こ!
ってなります。
ーーーー内容ネタベレ注意ーーーーー
「白鳥さんと作品見るの楽しいよ!今度一緒に行こう!」そんな誘いから
目の見えないのに美術館に通う白鳥さんと出会うところから本作は始まる。
目の見えないということは作品を触って形を理解して楽しむのだろうか?
そこに何か面白さがあるのだろうか?
そんなことを思いながら読み進めていくと
白鳥さんは絵画を一緒についてきた人に何が見えているか尋ねる。
そう、見るのは絵画。決して触れない。
白鳥さんは一緒についてきた人の説明・感じたことの言葉で作品を「見る」のである。
白鳥さんに説明するため、今まで以上に絵をくまなく観察する→それを言葉で説明する。
今まで思っていた絵が他の人の説明も加わって、しっかり見ていくと違うものに見えてくるそうだ。
黒人兵隊に見えていた人が白人の子供見えたり、ニューヨークだと思った場所が香港だったり。
アートってみたものをそのまま感じていいんだ!(ピカソの絵を見たら今度汚いなー!って心の中で叫んでやる。)
アートを見る事の面白さに引き込まれながら、読み進めていくと気になってくるのは
目の見えない白鳥さんという人間そのものである。
「目の見えないのになぜ美術館に行こうと思ったのだろうか?」
「どんなふうに楽しんでいるのだるかろうか?」
「目の見えない人はどのように接したらいいのだろうか?」
この本の本当に面白いのはここだと思う。
気になる方はぜひ読んでみてください!
また、この日本はVtuberの儒風亭らでんの11月の推薦図書になっており #らでん書庫 でXで検索すると
多くの人が感想をポストしています。
白鳥さんとアートを見るではないが本書をいろんな人がどのように感じたかを言葉にしていて
人それぞれの感じたことを見ることができて
「いろんなホロライバーさんと「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」を読みにいく」
ことができます。
この感想を読むのも面白い。